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    TT_Rex_Solo

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    最E旬 完全赤の他人スタート 2025/04/08

    ななれんさんお題とCPありがとうございました…!

    『変質者』最近毎日の様に見られている気がする。
    そう感じたのは三日前からで、ゲートの中以外では視線を感じる。

    「な、なんなんだ…」

    なんか恨まれる事でもしたかな…いや、どのゲートでも足を引っ張ってるから心当たりが多すぎるけど…。

    不安がりながらもギルド協会から要請されたD級ゲートに足を踏み入れる。もちろん案の定、旬はD級モンスターに敵うはずがなく、大きく怪我を負った。今回は運が悪く、ヒーラーは旬に対してあまりよく思ってはいなかった。

    「おい、邪魔だ」

    「足手まといなんだよっ、てめぇは」

    と、次第には足蹴りを入れるほどこのメンバーには嫌われてしまった。
    それでも旬は腰を低くし、弱い事を謝り、後方で岩陰に隠れて倒せそうなモンスターに剣を向ける。
    そこから出る少量の魔法石は精々数万程度で、旬の怪我の量とは割に合わない報酬だった。
    ボスを攻略し、ゲートから出れば、最程のD級ハンターが近づいて、旬が持っていた魔法石を奪い取る。

    「あ、ちょ…っ」

    「お前には勿体ねぇから、俺が使ってやるよ」

    「あはははっは、可哀想~」

    魔法石を上へと持ち上げ、ぷらぷらと揺らして煽るような言葉を旬にぶつける。力の差に太刀打ち出来ない旬は、取られた魔法石は渋々諦めるしかなかった。
    そんな笑い声で埋まった空間に、一つだけ別の音が近づいてきていた。

    「は、ハンタースギルドマスターの、最上真ッ…!?」

    「どどど、どうしてここにっ…」

    「僕がここに居てはいけないという何かが…あるんですか?」

    男達にニッコリと微笑んだそれは、旬も顔を引きつる。全く笑っていない笑顔ほど、怖いものは無い。

    「E級…水篠ハンター、ですよね」

    「えっ……?」

    怖い笑顔から急変し、旬と目が合うと優しそうな顔で微笑んでくる。別の何か、回りにほわほわと飛んでいるような気がする。

    「は、はい…?」

    「是非、うちのギルドに来ませんか?」

    「……は?」

    突然何を言っているんだこの人は。という顔をすれば、最上は笑いながら「可愛い人ですね」と褒める。
    褒める…?可愛い人…?とキョロキョロと周囲を見回るが何処にも女性はいない。つまり自分の事だと自覚して、カクカクと最上の方へと顔を戻す。

    「ずっと見ていましたよ、水篠ハンター……僕は」

    「ずっと感じていた違和感って……」

    「すみません、僕も抑えればよかったんですけど」

    「謝るところが違う気がするんですけど…」

    「よければこの後時間はありますか?一緒にディナーでも……」

    と肩を掴もうと手を伸ばすが、それをすすっと後ろに下がって旬は避けた。徐に携帯を取り出して電話を掛ける。

    「おや、ご家族に?」

    「すみません、ハンター協会ですか?今S級ハンターに襲われそうなんですけど」

    「ちょっ…!」

    一気に距離が離れた旬の心は果たして縮まるのか……




    次回!私が食べた!
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