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    くまみ(マミマミマ)

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    パトリスとお見合いする夢小説(再掲)

    パトリスとお見合いパトリスの夢小説

    なかなか相手が見つからない結婚適齢期の男性である私は、祖母からの薦めでお見合いをする事になった。似合わないモーニングスーツを着て、予約したレストランに向かった。お相手の写真は先に見せてもらっていたので知っている。名前はパトリス・ルッチ。薄い金髪が綺麗で、目も吸い込まれるようなエメラルドグリーンで、私には勿体無いほど可愛らしい女性だと思う。しかし、着せられた感満載の派手なドレス(おそらくお母様のお下がりか)がよほど窮屈らしく、顔のパーツが全体的に左にヨガんでいた。左の方をよく見ると、髪の毛がファスナーに大量に絡まっていた。しかも、背景がどう見ても証明写真である。そして、ブルーの背景に目を凝らすとショウジョウバエが止まっていた。お見合いにこの写真を使うとは、多分私とのお見合いにあまり気が進まないのだな、と察し、少し申し訳なくなったのを覚えている。
    定刻の一時間前にレストランに着くと、彼女はもういた。「こんにちは~パトリス・ルッチです。お早いですね。でも私の勝ちです。私はあなたの一時間前に来ました。」彼女は自信たっぷりにマウントを取ってきたので、私は参りました、お待たせしてすみませんと一礼した後、一応拍手した。こんにちはのイントネーションが非常に気になったが。来るのが早すぎてテーブルはまだ用意できていなかったので、2人で自己紹介しつつどこかに行きませんかと私は誘った。彼女は、「名案ですねでは、カフェスタンドでカフェオレでもご馳走しましょうか美味しいところを知ってるんですよ、私」と言った。私は、あなたにお支払いしてもらうなんてとんでもない、と断ったが、彼女は「いえいえ!その代わり、あなたには行く途中にガソリンスタンドに一緒に寄ってもらいますから。」と下がらない。2人とも徒歩なのに、どうしてガソリンスタンドに寄るのか、と聞くと、「出勤前にいつもガソリンの匂いを嗅いで頭を覚醒させてから行くので‼︎このルーティンが無いと朝が始まりませんしね。」と返答が返ってきた。少し、彼女は変わってるなと思った。
    彼女は少し…いや、かなり変わっているがとても素敵な人だった。ありえない程カフェオレを飲んだ後、レストランのコース料理まで平らげたので私はたまげてしまった。美味しそうにご飯を食べる彼女を見て、段々と私は彼女に心惹かれていくのを感じた。
    お見合いの後、私は彼女にもう一度会えないか、と誘った。しかし、断られてしまった。彼女は、実はもう既に好きな仕事の先輩がいて、やはり諦められない、と言った。私は驚いたが、しかしよく考えたら彼女ならあり得るな、と何故か納得してその日は帰った。
    次の日彼女からメールが入った。件名は、「あなたに嘘をつきました、すみません」だった。内心ワクワクして開けると、その内容は「レストランにあなたより一時間早くいたと言いましたが、正確には一時間五分早く着きました。」というものであり、流石にこれには私も仰天してしまった。
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    sheep_lumei

    DOODLEサンポと星ちゃんが色々あって二人で買い物に行く羽目になる話 宇宙ステーションヘルタの「不思議なコーヒー」の話が少し含まれます
    作業スペースで書いた落書きなので誤字脱字とか普段より多いかも あとコーヒーがベロブルグにあるかは忘れたけど無かった気もする あるっけ ないか まあ知らん……
    コーヒーと服と間接キス「あ」
    「え」

    ベロブルグの街角で、星はブラックコーヒー片手に呑気に歩いていた。前に年上の綺麗なお姉さんたちがコーヒー片手に街を歩いていたのが格好良くて真似してみたかったのだが、星は開始十秒でその行動を後悔する羽目になる。

    ベンチでブラックコーヒーを堪能するために角を曲がろうとした瞬間、勢いよく角の向こうから出て来た人影とそれはもう漫画やドラマで見るくらいの綺麗な正面衝突をした。違う。綺麗な、というより悲惨な、が正しい。考えて見てほしい、星の手には淹れたてほやほやのコーヒーが入っていたのだ。

    「っ!? ちょ、あっつ、熱いんですけどぉ!?」
    「ご、ごめん……?」
    「疑問形にならないでもらえます!?」

    勢いよく曲がって来た相手ことサンポの服に、星のブラックコーヒーは大きな染みを作ってしまったのである。幸いにも何かの帰りだったのか普段の訳が分からない構造の服ではなくラフな格好をしていたサンポだが、上着に出来た染みはおしゃれとかアートとか、その辺りの言葉で隠せそうにはないほど酷いものになっていた。
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