〇〇な賢吾くん浩一がNHLに入団してから、俺たちは一年に数日しか会えなくなった。
毎日寂しいなぁと思っていたら、いつのまにか俺の意識はアメリカの浩一の部屋にいた。
実際には俺は来たことがないけど、以前送ってもらった写真と同じ部屋だったから、浩一の部屋だって気づいた。昔見た写真と同じ青いシーツのベッドに浩一が寝ている。
ああこれは夢だな。だって俺、〇〇みたいな感じになってるもん。体は透明だし、ふわふわ空中に浮けるし、壁もすり抜けられる。
それに今目の前で起床した浩一も、俺のことは見えてないみたいだ。
夢でもこんな近くで見られて嬉しいな。最近はビデオ通話もろくにしてなかったから。
渡米した直後はしょっちゅうしてたのにな。付き合いが長くなってくるとこんなもんか、て最近はもう会話もマンネリ化してた。
5064