アティニークジャクの羽を休めて ツガンニヤという星は一日の寒暖差が激しい。日中帯は日差しが大地を焼きつくし、痛覚を伴うようだった。かと思えば、日も暮れて日差しがなくなった途端にまるで太陽などこの世界に一度たりとも存在していないかのように一気に冷え込み、足元から体温を急速に奪い取る。住む人類にとってはあまりにも容赦のない環境であり、エヴィキン人はその過酷な環境を日々生き抜いていたのだった。
しかしそれも今は昔。カンパニーがあるピアポイントの気候は温暖ではあるものの、夏から秋にかけての季節の移り変わりには身体がその遠い記憶を呼び覚ましてしまうようだった。
——「カカワーシャ、ほらもう寝る時間よ、目を閉じて。カカワーシャの具合が早く良くなりますように、地母神さまにこの想いが伝わりますように」
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