愛する君へ another ケーキ!!!「ただいま」
ガチャリ、とオートロックの扉が開いて、右手に白い箱を持ったキラの愛しいアスランの姿が見えた。キラとアスランの指には先日、アスランが贈ったお揃いの指輪が光る。
「おかえりー」
キラは駆け足でパタパタと玄関へ向う。
「キィーラァー! お待たせ」
「うん、待ちくたびれちゃった」
夜。アスランはまだゼミが終わっておらず、今日はアスランのお部屋でキラはお待ちかね。
キラは朝が弱いので、朝ご飯はアスランがホットケーキやサンドイッチを作るが、晩ご飯はキラが担当であることが多い。カトウ教授に気に入られたアスランは最近よくゼミで実験に付き合わされている。
ロールキャベツが好物のアスランのために、キラはよくロールキャベツを作るけれど、そろそろ飽きるころかなと思っていた。今日のメニューは、キラの好きな揚げ物。コロッケ、エビフライ。お子様なメニューだなと言いそうなアスランを想像して、料理中にキラはふと笑っていた。
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