屋上のガスウィル 最近ウィルが屋上の花に水やりをしてると、毎週同じ曜日、同じぐらいの時間帯にガストがやって来て、しばらくお喋りをして帰っていく。
お喋りといっても、ガストが一方的に自分の話をしているだけだ。昨日のパトロールであったこととか、今朝のノース部屋でのハプニングとか、新しいカフェの情報とか。
ウィルが「おまえ、暇なのか」と言えば、「ここは緑が綺麗だし癒されるんだよ」と返される。
「いつも綺麗にしてくれてありがとな。」
「別に、おまえのためじゃない。」
「はは、そりゃそうなんだけどさ。」
最初は『何なんだ?』と本気で不審に思っているけれど、いつの間にか、なんとなくその曜日が楽しみになってることに気づいていないウィル。
3564