連立嫉妬方程式1「ジェイド、お前、マスターシェフの料理に毒キノコを使ったたんだって!? 何してるんだ!!」
ジェイドはモストロラウンジの営業終了後、ごみ捨てのために店の裏口から出ると、ヤの付く職業の人もかくや、という険しい顔をしたトレイに、掴みかからんばかりの剣幕でそう告げられた。
「ええ。折角採ったキノコですから、食べていただきたくて。何か問題がありましたでしょうか?」
味も盛り付けも問題なかったはず、とジェイドは思う。毒キノコである、という点以外は。
「問題大アリだ! お前だってモストロラウンジで働いているんだから、食品衛生管理の重要性はわかっているだろ! 傷んだ食品どころか、毒キノコだなんて…。 途中で気付いた上で完食するルークもルークだが…何かあったらどうするつもりだったんだ!」
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