「そういえば前ヤリ一口-VIっていう寒波に覆われた星に行ったことがあるんだけど」
草むらで寝そべっていた僕の愛しい相棒……穹は、僕を見つけるやいなや、いきなり話しかけてきた。
「そこで博物館の経営を任されたことがあるんだ。」
「えっ、相棒が…?」
「ファイちゃん、なんだその反応は」
僕のリアクションが気に食わなかったのか、穹は頬を膨らまし、じっとりとした目でそれは可愛らしく睨んでくる。
「あはは、ごめんごめん。相棒が経営をしている姿がどうにも想像出来なくて。」
「ひどい!俺結構そういうの任されてきたんだぞ!」
「えっ、本当かい…?」
「だからなんだその反応!!」
穹はやにわに立ち上がると、僕の肩辺りをポコポコと叩いてくる。どうやらそれが穹の拗ねた気持ちを最大限表した行動らしい。
1011