わにゃ、わにゃ、わにゃ。
響き渡る声は、誰の者だろう。自分のものか、つい先ほどまで近くにいた仲間たちのものか。
新世界の空は高い。
抜けるように青く、流れる雲の白さは輝くほど。
太陽は暖かなこともあれば、照り付ける熱さ、痛さで肌を焼くこともある。一方で夜は恐ろしいほど静かで、寒い。
この高い青空から、あるいは夜闇に紛れて、襲撃者はやってくる。ワドルディたちを、捕まえにやってくるのだ。
自分たちは草間に隠れ、あるいは応戦し、さりとて勇気を出した者から順に、弱き者、賢き者、運悪き者、運良き者、木の元、草の根分けやって須らくが捕まって…。
冷たく固い檻の中、あるいは連れ去られ空に消えていった同胞の姿に涙して。
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