【ツバエルツバ(ひろぷり)】攻略宣言私の一番の騎士は、陽の光の中で一層オレンジの毛並みが美しく輝く青年だった。
鳥の姿は相変わらず狂おしいほど愛らしいのに、人間になると凛々しくて可愛さと同じくらい格好良くて……彼と出会えた事は本当に幸せと何度だって思う。
もしかしたら、私と会うために彼はソラシド市に落ちたのかも――なんて運命や必然の類の事も考えてしまうほどだ。
真摯に真っ直ぐに、私を護ると決意し実行した彼に、私が惚れるのはきっと当たり前の事だったんだと思う。
普通は赤ん坊の頃の記憶なんて忘れることが常なのに、彼との事は覚えていることが多い。
私が転びそうになったら支えてくれて、敵にさらわれそうになった時はそれこそ命を賭して救おうとしてくれたのだ――あの時果敢に飛ぶ姿は鮮明に脳裏にも焼き付いている。
1247