鉄錆今日は一段と憂鬱な1日だった。
肉、肉、肉、赤、赤、赤。
悲鳴が耳の中で木霊する。
朝一に押し付けられた仕事は久々の掃除。裏切り者をこの組から掃除する。
用意はしてあるから、最期のお話と解体よろしくと。簡単に言ってくれる。
武道がこう言った仕事を嫌っていると知っていて定期的に流してくるのは、きっと武道を試しているのだ。どこまで自分を、佐野万次郎を許容するか。
でも、万次郎も変な所で臆病な面を持っていて、こうやって武道に回す掃除の仕事は必ず民間人を巻き込んだ殺人、強姦、人身売買が絡んだものだった。仕方なく殺す。どうにかそう思える人間ばかり回してくる。
倉庫に行くと本当に綺麗に用意は整っていて、言葉を無くす程では無いが逃亡できない位にはボロボロの解体予定のゴミがいた。
2017