Run run run 朝のロードワークは中3からの習慣だ。オールマイトとの体づくりのときから始まり、もう生活の一部になっている。できないときがあるとソワソワするくらい。習慣とは感情云々が一旦離れた所にあるだろうけど、単純に走るのが好きだから続けてるのもある。だから、プロヒーローになった今もそうだし、いずれ引退してもその後もずっと辞めずに走り続けるんだと思う。たくさん走ったその先に、何かがあるわけじゃないのに、足は止まらない。
「ハッ……ハァッ……ァレ?」
規則的に流れていた息が乱れ、出久の足が止まる。いつも同じコースを走るが、今日はずっと走りたい気分で青信号の道を選び続けてたから、知らない所まで来ていたようだ。見覚えのない田んぼが広がってる。電柱に町名が書いてのが目に入った。
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