(🐰🎈×🐔🌟)「類朝だぞー!コケコッコーーーー!!!」
朝を知らせる声が村中に響きわたる。
当の本人は眉をしかめて重たい動作でベッドを降りた。目はろくに空いていないがこの様子なら放っておいても問題ないだろう。と司と呼ばれるニワトリの少年はまだまだ自分の家の仕事が残っているのであっさりと万事屋を後にすれば春の鳥のさえずりと共に色々なところから動物たちが動きだしていた。
(オレの声で目を覚まし皆々行動を開始するようになったのはいつからだったろう)
ここが村と呼ばれるようになって数ヶ月が経つ。
元々は強者が蔓延る場、弱者は目をつけられないよう脅えて過ごしていた。そんななか、近隣の動物にご飯のおすそ分けをと玉子を抱えて駆け巡っていた1羽のニワトリが横たわって呼吸すら弱々しいウサギを見つけたのだ。周りに獣がいないのを確認して声をかける。冷えきった身体を揺すってみるが呻き声しか返ってこない。
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