初恋いつだったかは忘れてしまったけれど、夜中に2人でプラログラムを弄っているときに
遊星が「少しだけ…肩を貸してくれないか?」と言って僕にもたれかかってきた事はよく覚えている。
えっと…と返事に困っているとそのまま遊星は
すやすやと寝息を立てて眠ってしまった。
大人びているけど、どこか幼さが垣間見える顔立ち、長い睫毛、艶のある黒髪に走る稲妻のようなメッシュ。
見つめているとなんだか胸の音がうるさい気がして僕はそっと目を逸らしプログラムの修正に集中した。
この体中が火照るような感覚…胸が高鳴るような感じ……僕はこの感情をなんて言うのか知らない。
そんな事があってから
2人きりで深夜まで作業する時は
なんとなく肩を寄せあったり、背中合わせになったり、どこか体の一部が触れ合っている事が増えた。
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