白い紫陽花6月に入って、僕はどこかソワソワしている。
理由は分からないけれど、毎年6月に入る前はドキドキしていた気がする。
このワクワク感というのか、心臓が蠢く感覚にいても立ってもいられない。
気がつけば、僕はカメラを手に取って、外へと繰り出していた。
何かを撮らないと落ち着かない。
それがなんなのか、僕には分からなくて。
僕はこのカメラで何が撮りたいのか、それは僕にも分からない。
それでも何かを期待して、外に出ていた。
僕の一眼レフカメラは、モニターにプレビューが映る。
外の景色はここ数日続く生憎の雨だ。
それでも、カッパを被って、カメラにカバーをかぶせて。
梅雨の季節。
何度も来たこの公園で、毎年綺麗に咲き誇る紫陽花を見た。
2457