元「叔父」攻略ハンティング!───ここまでか。
遠のいていく意識の中、身体の感覚がさざ波に溶けてゆくのを感じて、私はもうじき死ぬのだと悟った。
深い傷を負ったはずなのに、不思議と痛みはない。いや、もう痛みを感じるほどの余裕すら、残っていないのだろうか。それとも、険しい運命に導かれ、悲劇に散った男へ贈られた、神からのせめてもの情けなのだろうか。
どちらにせよ、承太郎にとってはどうでもよかった。
頭に浮かぶのは、彼にとって守るべき者たち───自分の命よりも大切な、家族のことばかりで。
多くの波乱と冒険に満ち溢れた、その人生。数え切れないほどの思い出が、走馬灯となって駆け巡る。
思い返してみれば、いくつもの後悔が押し寄せてきて、承太郎は悔しげに眉をひそめた。
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