甘え下手塵歌壺内にて...
「あーつーいーぞー」
「パイモン...ちょっと静かにして。暑いのは私もなんだから。」
項垂れるパイモンを横目に、蛍は調度品の作成をしていた。数々の体験、経験により塵歌壺も景色が変わり、広くなった。
おかげで調度品を置ける範囲も広がった。
しかし、気温まではそう都合よく変わることはなく夏になると猛暑となっていた。
蛍は流れる汗を拭いながら、トンカチで釘を打っていく。
パイモンは数分前にダウンして草原に寝転がっていた。
「もう...パイモン手伝わないなら、この後のスイーツ食べに行く約束なしにするからね...」
「イヤだぞ...」
蛍は深いため息をつきながら、子供のように駄々を捏ねるパイモンを見つめる。だが手を動かさなれければ終わらない...。
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