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    @YUI77520811

    蛍受けが好きなオタクです。たまに小説書きます。
    文才はないのでごめんなさい🙏

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    @YUI77520811

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    荒蛍の妄想を書き殴っただけの短文です
    文才は小学生の作文並なので許してください。
    途中で無理だなってなったら引き返してください。
    それでもいいよっていう優しい方のみどうぞ

    #荒蛍
    desolation

    『 行かないでくれ』って言えない荒蛍

    稲妻城下町、
    一斗はいつものように棒飴を咥え街をブラブラと
    散策していた。
    目狩り令も廃止され、天領奉行も比較的は大人しくなり街には活気が溢れていて
    屋台、温泉、着物屋...と賑わっていた。
    一斗は何か面白いことはないかと、歩き回っていたが、橋に差し掛かるととある人物が見えた。

    「よお蛍こんなとこで何してんだ」

    大きな声で呼ばれた蛍は、わかりやすく肩をビクッと震わせて振り返った。

    「一斗か...びっくりした。こんにちは」
    「おうこんにちは...って浮かねぇ顔してんなぁなんかあったのか」
    「あっ、ううん。大丈夫だよ」

    と蛍は微笑むが、やはりどこか浮かない表情だった。そういえば、パイモンがいない事に気が付き、

    「あの空飛ぶチビ助はいねぇのか」
    「あ、パイモンならお団子買いに行ってるよ。挨拶周りで疲れたからって。」
    「挨拶ぅなんの挨拶周りだよ」
    「ああ...一斗にも言わないといけないと思ってたんだ。あのね、明日稲妻を出ようと思うの。」

    ガツンっと一斗の頭に衝撃が走った。蛍が明日稲妻を経つ...それはしばらく会えないという事だ。
    蛍が双子の兄を探してテイワットの色んな所を旅していると言うことは知っていた。いつかは此処を旅立つ事も知っていた。だが、あまりにも急すぎて一斗には直ぐに理解するのが難しかった。

    「は、はぁお前明日って...祭りに行くって言う約束はオニカブトムシ相撲するっていう約束は」

    まるで子供が親に約束を破られた時のように、大きな声で蛍を攻め立てる。
    蛍は申し訳なさそうに眉を下げて、

    「ごめんなさい...。」

    とだけ謝った。その表情に一斗はうっと息が詰まった。
    蛍は『 家族』を探しているのだ...。血は繋がっていないが何よりも家族の大切さは一斗は痛いほどわかっていた。子供の約束事のような事で蛍は悲しませたくなかった...。

    「俺様こそ..すまねぇ...。だけど、急すぎんだろ...。何も準備してやれてねぇ...」
    「本当にごめんね...私も一斗とお祭り行きたかったなぁ...。」

    蛍はまた浮かない笑顔を浮かべて、一斗の事を見つめる。
    (似合わねぇ。こいつにこんな顔。)
    一斗はグッと奥歯を噛み締めてその顔を見つめる。

    「だああ明日出発なんだな」
    「えっあっうん...」
    「わかった明日待ってろよ」
    「ええ」

    一斗は何を考えたのか、闘牛のごとく物凄い勢いでどこかに行ってしまった。蛍はその姿を見送る事しか出来なかった...

    ---------------

    そして出発の日、離島の港...
    蛍は稲妻の人達に見送られながら船乗り場に向かう。
    そこには一斗の姿は見えなかった。
    胸がツキンっと痛み、胸元を握りしめて船に乗り込もうとすると...

    「蛍ー」

    と大きな声が響き渡る。それは一斗の声だった。
    雷鳴のように何処までも響く声...。

    「あっ、パイモンちょっと、待ってて..」
    「...はぁ...船長には話つけとくから、早く済ませるんだぞ」

    と蛍は船から飛び降りて、一斗の所に一目散に駆け寄る。一斗も息をきらしながら蛍の元に走りよる。

    「はぁはぁ...。かぁあ間に合った...」
    「どうしたの..一斗。待ってろって一斗が言ったのに。」
    「お前に渡すもんがあってよほらよっ。受け取れ」

    一斗の手には、キラキラと光る可愛らしい簪が。
    太陽に照らすと、石の中に模様があり反射する度に色んな色に輝いていた。

    「わぁ...一斗...これ」
    「俺様が丹精込めて作った簪だ嘘じゃねぇぞ忍のやつに聞いてみろ」
    「嘘だなんて思ってないよ...ありがとう。とても綺麗..」

    蛍は大事そうに胸に寄せて微笑む。
    とても柔らかくて、優しい、可愛らしい微笑み...一斗が好きな笑顔だった。
    一斗は爪が食い込む程手を握りしめて、真剣な眼差しで蛍を見つめる。

    「なぁ...蛍。」
    「なぁに...一斗」
    「い....」
    「い」

    『 行かないでくれ』と喉まで出かかった。
    本当はずっと隣にいて欲しいた。
    毎日一緒に過ごしていたい。
    蛍のこの笑顔がずっと見たい。
    もう口に出そうなくらい、思いが込み上げていた..

    「い...1番でっかい強えオニカブトムシ捕まえてやるから、また稲妻に帰ってこいよ」
    「....っあは..もちろん。今度はお兄ちゃんも連れてくるよ」
    「おう」
    「じゃあ...ありがとう。一斗...またね。」
    「おう何かあったらすぐに言えよ...すぐに駆けつけてやるからな。」
    「うん...」

    蛍は、船に乗り込んで一斗に向かって手を振る。
    船は動き始めて稲妻をゆっくりと離れていく。
    見えなくなるまで一斗は港を離れなかった。
    ずっと、ずっと....

    「蛍。何があっても俺様はお前の事待ってるからな...。」
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