「えっ!? あっ、へえ……」
「主様! これは重大なことなんですよ! わかってますか!」
「うん、わかってるんだけど……現実にあるんだねこういうこと」
「先の大侵寇で三日月宗近が霊力不足を起こしていたのをお忘れですか?」
…嫌な思い出だ。刀の姿になった三日月宗近は、刀の姿になっても私たちのために闘ってくれた。それはそれとしていい選択だったと褒めることはできないから、お菓子一ヶ月禁止にしたけど。
「あれ。でもさ、時間が経てば元に戻るんじゃないの?」
「それが、その……」
こんのすけは先程までの勢いを消し、耳を垂らしている。目には涙が浮かんでいる。なんだかとても嫌な予感がする。ろくでもないこの管狐からましな提案をされたことはあるだろうか、いやない。
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