その瞳に映りたい「では、そのようにお願いしますね」
そう言ってくる彼女はいつもと同じように何の感情も読み取れない顔をしていた。
彼女……司令は、はいつも俺といても業務的なやり取りしかしない。
『女の子』といえばいつも色目を使ってきたりデートを強請ってきたり、トラブルに巻き込まれることの多い俺にとって“女の子”という存在は可愛いところよりも煩わしいイメージの方が強く印象付いていた。正直に言うと自分のルックスには自信があるので、初めて会う子でも目が合うだけで照れて逸されるか、興味を持たれて熱心に話かけられることの方が多かった。
端的に言うなら俺は女の子をその気にさせるのが得意なんだと思う。
でも司令は、初対面のときから他の『女の子』とは違っていた。
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