ハート・トゥ・プラネット・ネモ第一話〈エリー、その声を聞いて〉
奇跡は一体何を持ってそうするのか。
当たり前も突き詰めれば天文学的な確率の元で成り立っている。
生命を授かることに比べれば、くじ引きで特賞を取ることも大した奇跡ではないのかもしれない。
「で、私が聞きたいのはなんでお前らがここにいるのかってことなのね」
「お前とは失礼だネ。僕はカービィに会いに来たんダ」
「お前こそなんでここにいるのサ?あんな空気の薄いところに比べたらここも大して居心地良くないだろう?」
マルクとマホロアは怒りに震えるタランザを見てくすくすと笑っている。
「いつになってもカービィが私から借りた本を返さないから堪忍袋の尾を切らして来てやったのね……!!!そしたらなんだ!!!カービィの家にお前たちが屯していて!!!!通れないのね!!!!!」
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