七夕7月7日は七夕の日。
遠い昔の中国のお話に出てくる想い人同士のふたりが7月7日のこの7続きの日にだけ一緒にいられるという日だ。
そんな日に彼に誘われて私は商店街に来てしまった。笹を見れば大勢の願い事の書かれた短冊が飾ってある。人のする願いごとなど所詮は戯言で、本気で頑張ればできるものを、夢物語として適当に言っているだけだ。
『叶わない』からこそ夢は夢として存在価値があるのだろう。そんなことを思いながら、私たちは短冊に願い事を書く。
しかし私にはわかってしまうのだ、彼が何を書いたか、彼が何を願っているのか、何を考えているのか。全てがおみとおし。幼い頃から人の心が聞こえていたこの私、海上心に嘘なんぞつけるわけがない。
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