🍑に秘密の懺悔をしたい❄️さんの❄️🍑───僕は、お前に懺悔しなきゃいけない秘密がある。
畏まった様子で口を開いた男の顔は白い肌を染め上げるように酷く赤らんでいる。それなのに身に纏う雰囲気は自罰的で重苦しい。
思い返せばワインを口に運ぶペースが幾分か早かった気がする。そうやってほろ酔いを通り越して端整な顔のみならず耳や首元まで朱に染め上げていった千は気持ちよさそうな表情でテーブルに突っ伏したのが今から五分前のこと。顔を伏せる少し前から言動に妙を感じていたし、そのまま眠りに落ちてしまうのだろうという百の予想は外れた。勝手知ったるなんとやら、という風に慣れた様子で隣の部屋から毛布を頂戴した百は、そのまま千の身体へと包むように掛け、一旦その場から離れて水を取りにキッチンに向かおうとしたのだが───この空間において置き物以外の何物でもなかった千の手のひらが百の腕を掴んだのだった。
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