望まぬ限りは、ただし、望めば。 永遠の命があるとすれば。
不老不死があるとすれば。
自分ならばどうしていただろう。
なにとなにを混ぜたらそうなるんだかさっぱりな薬らしきものを飲んででも、永遠を手に入れたい人間とやらはいる。
ずっと若いまま、健康なままでいたい。そのためならどんな手を使ってもいい。そんな欲望があるからこそ成り立っている、怪しい商売だってあるほどに。
ダイにとって、永遠なんかいま考えるべきことじゃなかった。
自分ならばどうしていただろう、なんてことよりも、いまのことしか考えられない。大事なのは、いまと、これから。
たまに、昔のことだって考えないわけじゃない。例えば、目の前にいるカオルと仲直りする前の、険悪だった頃のことだとか。
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