僕は知っている「こんなつもりじゃなかった…」
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「…サディアス…」
エイデンはノックをする前に小声で呟いた。
どう話し始めようか、悩んでいたのだ。既に数分ドアの前で柄にもなく、うじうじと悩んでいたエイデンは、まるで告白でもするかのように慎重に言葉を選んでいた。
しかし、エイデンの決心を待たずしてドアはゆっくりと開いた。
「エイデン。」
彼の声は些か弾んでいるようにも聞こえた。
「今ちょうど、君の部屋へ様子を見に行こうとしていたんだよ。安静にしていなくて平気かい?」
サディアスはエイデンを部屋へ招き入れた。
「大丈夫だよ。外に出るなって言われたけど。」
「ハハ、二人して少しはしゃぎ過ぎてしまったからね。」
サディアスは眉を下げて笑った。
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