理想の使い魔 だから、絶対いるはずなの。
強くて、余計なこと喋らなくて、綺麗な目の色をした人間!
そう言うと、いたとして、そんなものを捕まえてどうするのかと仲間は言う。
もちろん、使い魔にするのだ。
吸血して吸血鬼として傍に置くのではなくて、使い魔としてボクを守ってくれそうな人間。
それがほしいのだと、もう何百年も言っているのに。
それほど難しいことではない筈なのに、ボクの前にはやってこない。
いっそ、誰かが捕まえてきてくれれば良いのにと、仲間に話したら笑われてしまった。
ボクよりも永く生きる血族たちは、いつまでもボクを子供扱いするのだから。
今に見返してやると、森も寝静まった夜中に居城のドアを開いた。
「………何これ」
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