かいと猫
shiro4_27
MOURNINGオーカイと猫、両片想い?なのだろうかこれは設定とか文章がいろいろおかしい
文字書きさんはほんとすごいと思う、尊敬する………………オーエン
いつからかは知らない。
思い出そうとも思わない。
ただ明確に。
確実に。
自分の中で瞳を交換した男が面倒な存在になった。
「苛立つ。」
小さく呟く。
姿が見えていれば、一つ一つの行動に感情が波のように揺れる。
それが鬱陶しくて、姿を見ないようにすれば何故か気にかかってあの、赤い色を無意識に追う自分がいる。
今日は後者だ。
カインの姿を朝から一度も見ていない。
別にそれで全く問題ないはずなのに、つい、偶然会った賢者に居場所を聞いてしまい、そして知っていたことに思わず渋面を作った。
何がしたいんだ、自分は。
飽きもせず、何度も何度も。
木刀を持ち上げ、振るい、また構え何もない空間に向かって下す。
その度に赤い髪がぱらぱらと跳ね上がって宙を舞う。
「鬱陶しそう。」
ポツリと呟いて切ればいいのに、と頭の中で短髪になったカインの姿を描いて
似合わないな、と無造作に思考を追いやる。
あぁ、でも。
少しだけ頭に描いた短髪のカインを追いかけて捕まえて、正面からまじまじと見ると
なかなかどうして。
伸ばされた前髪がなくて、自分が与えた瞳がよく見えて案外いいかもしれない 7273