神の庭
キツキトウ
DONE2024/2/22「神の庭の秘め事」
きっとあの場所で閉じる|誰も《人々は》、その二人が夫婦だとは思いたくもないだろう。
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人外×人外のNL
とある世界に棲んでいる者達の一場面の話。
※エブリスタ「三行から参加できる」用に新しく書いたもの。お題は「夫婦」。
宵々かくりよ:「神の庭の秘め事」.
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新緑が風にそよがれさわめく。
この神の庭は乱れる事無く、今この時も眼を魅かれる神業を携えて清明とした息づく声を漂わせる。季節ごとに纏う衣は冴える萌黄の色だ。
私が一等動きやすい季節である。
「んんっ」
ぽかぽかと陽が温める縁側で伸びをする。こんな日は貴方の膝が一番心地が良いのだ。くぁっと一つ欠伸をすると、クスリとまた笑みを溢された。
「こんなに心地よく、温かなのだから仕方ないじゃない」
はしたないと怒られてしまいそうだが、今の私に怒る人間など居ない。だから存分に、陽に温められたその膝で上半身を横たえ、深みのある色合いの座を撫でる。指先の爪がこつりと音をたてた。
「貴方の創りだすこの庭を眺めながら、心地の好い膝の上で眠るのが大好きなのよ。……それに、」
3705.
新緑が風にそよがれさわめく。
この神の庭は乱れる事無く、今この時も眼を魅かれる神業を携えて清明とした息づく声を漂わせる。季節ごとに纏う衣は冴える萌黄の色だ。
私が一等動きやすい季節である。
「んんっ」
ぽかぽかと陽が温める縁側で伸びをする。こんな日は貴方の膝が一番心地が良いのだ。くぁっと一つ欠伸をすると、クスリとまた笑みを溢された。
「こんなに心地よく、温かなのだから仕方ないじゃない」
はしたないと怒られてしまいそうだが、今の私に怒る人間など居ない。だから存分に、陽に温められたその膝で上半身を横たえ、深みのある色合いの座を撫でる。指先の爪がこつりと音をたてた。
「貴方の創りだすこの庭を眺めながら、心地の好い膝の上で眠るのが大好きなのよ。……それに、」