8kawa_8
DONEネロレノです。まだ付き合ってないけどお互いに好きだと思います。魔法舎三階隣室の二人がだ~いすき♡っていう私の趣味です。
【ネロレノ】秘密の晩餐会 こつん、こつん。
叩いたのは扉ではなく、自室のそれから向かって左側にある壁だった。
窓際では天井から零れる淡い暖色の光に、白く冷たい光が混ざって溶け込んでいる。こんな夜分に、迷惑だよな、と。早速ネロは自身の行動を後悔しながら。相手がこの物音に気付かなかったことを期待しながら。しかし、壁に押し当てた耳を離せないままでいた。
先ほどまで、隣の部屋から物音がしていたような気もするのだ。それはつまり隣人がまだ起きていることの証明であるかのようにも思える。
ただその音の正体を手繰った時に、彼の飼っている羊たちが好き勝手に動いていただけと分かるかもしれなかったし。物静かな彼ではあるが、その部屋が賑やかであったなら、ネロの立てた音にそもそも気付かない可能性だって十分にあったかもしれなかった。
2903叩いたのは扉ではなく、自室のそれから向かって左側にある壁だった。
窓際では天井から零れる淡い暖色の光に、白く冷たい光が混ざって溶け込んでいる。こんな夜分に、迷惑だよな、と。早速ネロは自身の行動を後悔しながら。相手がこの物音に気付かなかったことを期待しながら。しかし、壁に押し当てた耳を離せないままでいた。
先ほどまで、隣の部屋から物音がしていたような気もするのだ。それはつまり隣人がまだ起きていることの証明であるかのようにも思える。
ただその音の正体を手繰った時に、彼の飼っている羊たちが好き勝手に動いていただけと分かるかもしれなかったし。物静かな彼ではあるが、その部屋が賑やかであったなら、ネロの立てた音にそもそも気付かない可能性だって十分にあったかもしれなかった。