hwahwa111
DONE電球の妖精とニックの再会。※二人の年齢差(主にニックの幼さ)とか、捏造入ってます。
発熱体 どーてーをどんなふうに捨てたかは忘れてしまった。文字どおり捨てただけだったんだとおもう。
でも初めてのキスは覚えている。睫毛が掠った感覚。亜麻色の濡れた髪が頬に冷たかったこと。顔を傾けることを知らず鼻が当たったこと。大人になる直前だったこと。
パーティーの夜、弟を家に送り届けたあと、俺はもう一度家を出た。なんとなくパーティーに戻る気になれず夜の住宅街をぶらついていると、遠雷ののち、にわかに雨が降り出した。「まじかよ…。」強さを増す雨の中、雨宿りができる場所を探すも近くに友達の家もない。コーヒーショップの灯りも。
ちょっと走って家に帰れば母親がタオルを差し出しバスタブに湯をはってくれるだろう。でも帰りたくはなかった。ポケットに手を差し入れ、足元に水を跳ねかせながらどこへともなく走っていくと、公園の葡萄棚(地上のとは違う地獄の葡萄だがともかく葡萄だ)の下の陶器のベンチに見覚えのある後ろ姿を見つけた。
3000でも初めてのキスは覚えている。睫毛が掠った感覚。亜麻色の濡れた髪が頬に冷たかったこと。顔を傾けることを知らず鼻が当たったこと。大人になる直前だったこと。
パーティーの夜、弟を家に送り届けたあと、俺はもう一度家を出た。なんとなくパーティーに戻る気になれず夜の住宅街をぶらついていると、遠雷ののち、にわかに雨が降り出した。「まじかよ…。」強さを増す雨の中、雨宿りができる場所を探すも近くに友達の家もない。コーヒーショップの灯りも。
ちょっと走って家に帰れば母親がタオルを差し出しバスタブに湯をはってくれるだろう。でも帰りたくはなかった。ポケットに手を差し入れ、足元に水を跳ねかせながらどこへともなく走っていくと、公園の葡萄棚(地上のとは違う地獄の葡萄だがともかく葡萄だ)の下の陶器のベンチに見覚えのある後ろ姿を見つけた。