かがみのせなか
PAST令和悪魔くん。令嬢パロ🚥2️⃣。Xの、juni様の素敵な世界観より生まれしタグ『#令悪令嬢パロ三次創作』で書かせていただいた物です。
ピアノとヴァイオリン 広く長い廊下を歩く。
ステンドグラスで飾られた大きな窓は穏やかな午後の日差しを通して白い廊下の床を鮮やかに彩る。まるで花が咲いているかのようだ。
気の晴れた時ならば素直に感動もできよう。だが二世の目は華やかな仕掛けなどに向けられてはいなかった。
登城してからずっと第一王子である真吾を探している。
メフィスト公爵家の来訪の知らせがあれば、埋れ木王室の兄弟は揃って必ず迎えに現れる。だが、何故か今日は第二王子である一郎の姿しかなかった。
一郎に兄の所在を確かめるが、元々無口な一郎からはっきりした言葉を得ることができなかった。
一郎は首を傾げて一言、今日は元気がないとだけ答えた。
もう兄の方には用はないとばかりに視線を三世に向けると、ぎごちなく微笑み、細い手で三世の手を引く。
3288ステンドグラスで飾られた大きな窓は穏やかな午後の日差しを通して白い廊下の床を鮮やかに彩る。まるで花が咲いているかのようだ。
気の晴れた時ならば素直に感動もできよう。だが二世の目は華やかな仕掛けなどに向けられてはいなかった。
登城してからずっと第一王子である真吾を探している。
メフィスト公爵家の来訪の知らせがあれば、埋れ木王室の兄弟は揃って必ず迎えに現れる。だが、何故か今日は第二王子である一郎の姿しかなかった。
一郎に兄の所在を確かめるが、元々無口な一郎からはっきりした言葉を得ることができなかった。
一郎は首を傾げて一言、今日は元気がないとだけ答えた。
もう兄の方には用はないとばかりに視線を三世に向けると、ぎごちなく微笑み、細い手で三世の手を引く。