逸の絵と文字おきば
PROGRESSマキャ小説のバトル部分のみアガベの本懐(前) ふたりが選んだのは、街の外れにある廃ビルの一階だった。商業施設かオフィスビルとして使われていたのだろう、エントランスホールは四階までの吹き抜けという開放的な作りになっている。しかし、ところどころに使い捨てられた家具や小さな瓦礫が埃を被って散乱しており、長らく誰も寄り付いていないことが伺えた。
「ここが良さそうだ。…少し埃っぽいが」
「も、問題ない」
キャリバーの返事を聞きながら、マックスはエントランスホールの中央を通り過ぎ、彼と十分な距離を取る。そしてキャリバーに向き直ったあと、ジャキ、と音を立てて自らの武器――ドラゴントゥーススパイクを出してみせた。多肉植物の形に似た、マックスの巨躯に勝るとも劣らないサイズのそれは、一瞬にして彼の右腕に装備された。
2678「ここが良さそうだ。…少し埃っぽいが」
「も、問題ない」
キャリバーの返事を聞きながら、マックスはエントランスホールの中央を通り過ぎ、彼と十分な距離を取る。そしてキャリバーに向き直ったあと、ジャキ、と音を立てて自らの武器――ドラゴントゥーススパイクを出してみせた。多肉植物の形に似た、マックスの巨躯に勝るとも劣らないサイズのそれは、一瞬にして彼の右腕に装備された。