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DOODLE第三部エピローグ後で記憶ありの謎時空で豊穣の神が阿彦佑星にきまぐれに手を出してみるけど主導権は握れなさそうな感じの話。百合です。豊穣の神が阿彦佑星の手を舐める話 義指の外された手のひらの上を、ざらついた舌先がぬるりと這う。手首を掴んでべろりと舐める仕草は、まるでアイスクリームでも舐めているかのようだった。
観光客向けの店先でアイスクリームを買う神の姿を夢想する。じりじりと焼け付く日差しを避けて軒先でアイスクリームを舐める姿は、あまりにも人間染みていて面白い。けれど不思議と違和感はなかった。
この手が氷菓子ほどに脆ければ、あの真っ赤な舌に削り取られていた事だろう。残念ながら肉も皮膚も氷菓子よりかは幾分頑丈で、舐められた程度ではあの口腔に広がる牡丹が染まるところを見れそうにない。
神は飽きもせずに短くなった指の根元を執拗に舐めしゃぶっている。時折鋭い歯が皮膚を掠める度に、ぞわりと背筋に痺れが走った。
1107観光客向けの店先でアイスクリームを買う神の姿を夢想する。じりじりと焼け付く日差しを避けて軒先でアイスクリームを舐める姿は、あまりにも人間染みていて面白い。けれど不思議と違和感はなかった。
この手が氷菓子ほどに脆ければ、あの真っ赤な舌に削り取られていた事だろう。残念ながら肉も皮膚も氷菓子よりかは幾分頑丈で、舐められた程度ではあの口腔に広がる牡丹が染まるところを見れそうにない。
神は飽きもせずに短くなった指の根元を執拗に舐めしゃぶっている。時折鋭い歯が皮膚を掠める度に、ぞわりと背筋に痺れが走った。