Do not Repost・東龍
DONE※この連載作品の、32話以降のどこかの朝の話になります→https://tapnovel.com/stories/24978
お題【お化け】で、こさえたオージュ先生宅についての小説。
※イラスト付き画像版:https://galleria.emotionflow.com/45784/709052.html
『ホラー作家の自宅の真実』「そういえば、二人は幽霊を見たことないかい?」
ホラー作家オージュ・ウォゲが、表面だけを焼いたほぼ生焼けの厚切りトーストに黒ごまペーストの甘いトッピングを塗りたくりながら、目の前の少年らに尋ねる。
「妖怪・お化け……心霊現象・ソレ系の違和感体験などなど。あったら教えてよ」
「……何でですか?」マモが不審げに答える。
マモはどうにも、オージュ・ウォゲに不信感を抱いている。幼い頃から知っている有名なホラー小説家、読者として楽しませてくれた『尊敬すべき作家』だから、仕方なく一応相手をしているだけの付き合い方をしている。
「え? 何かのネタになるかな、というだけの事だけど?」
朝っぱらから「心霊話をしろ」と振ってくる異常性はさすがだな、とマモはオージュの淹れてくれたコーヒーをすする。味の奥でコーヒー以外の若干の謎の苦味を感じたが、先日のオージュいわく「マンドラゴラを煎じて混ぜ混んでるんだよ(笑)」だそうで。きっと今回も混入しているのだろう。
2711ホラー作家オージュ・ウォゲが、表面だけを焼いたほぼ生焼けの厚切りトーストに黒ごまペーストの甘いトッピングを塗りたくりながら、目の前の少年らに尋ねる。
「妖怪・お化け……心霊現象・ソレ系の違和感体験などなど。あったら教えてよ」
「……何でですか?」マモが不審げに答える。
マモはどうにも、オージュ・ウォゲに不信感を抱いている。幼い頃から知っている有名なホラー小説家、読者として楽しませてくれた『尊敬すべき作家』だから、仕方なく一応相手をしているだけの付き合い方をしている。
「え? 何かのネタになるかな、というだけの事だけど?」
朝っぱらから「心霊話をしろ」と振ってくる異常性はさすがだな、とマモはオージュの淹れてくれたコーヒーをすする。味の奥でコーヒー以外の若干の謎の苦味を感じたが、先日のオージュいわく「マンドラゴラを煎じて混ぜ混んでるんだよ(笑)」だそうで。きっと今回も混入しているのだろう。