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MOURNINGピクシブを非公開にしたのでこっちにも。初出はぷらいべったー。アルダリュと陛下の結婚について
国の憂い、王の愁い エクバターナの王宮はその長い歴史の中で数々の君主に住まわれてきた。君主が違えば施政の方針も違い、貴族や神官をよく取り立てるもの、あるいは武官に重きを置くもの、さまざまであった。そのなかでもアルスラーンは王宮を広く開放したことで知られている。アルスラーンとて王としての職務があるから長く謁見の間にいることはできないが、真面目な少年王は極力長い時間を割くようにしていた。
いろいろな人物が漏らす陳情をひとつひとつ丁寧に聞いていく。重要なものは傍らの書記官に筆記させる。謁見の間で聞く内容は国の機構としてのことより人心に基づくものが多い。そういったものを放置してはのちのち大きなひずみになるだろうことは明白であるから、アルスラーンとしても怠るわけにはいかなかった。
3638いろいろな人物が漏らす陳情をひとつひとつ丁寧に聞いていく。重要なものは傍らの書記官に筆記させる。謁見の間で聞く内容は国の機構としてのことより人心に基づくものが多い。そういったものを放置してはのちのち大きなひずみになるだろうことは明白であるから、アルスラーンとしても怠るわけにはいかなかった。