meeeenkdm
PAST2024年9月1日発行 GW:TOKYO『雨』がテーマのアンソロジー(cp無し・全年齢)に寄稿させて頂いたものになりますKKの誕生日記念にうp
心の拠所「あ――、これは帰れないなぁ」
一人で依頼を熟せるようになって久しい僕は、今日も危なげなく悪霊を退治して帰路についている。しかし駅から出ようとすると、外はバケツをひっくり返したかの様な土砂降りで、まだそんなに遅い時間でもないのに暗く視界も悪い。思わず独り言を発してしまうのも仕方ない悪天候。
その中を折りたたみ傘で果敢に挑んで行く人、ビニール傘を買って行く人、僕のように諦めて待つ人と様々な人間がいる渋谷。
丈夫そうな黒い傘をさして歩くスーツのサラリーマンには、ついあのマレビトを連想して密かに警戒してしまうが、今はもう人間が戻ってきている事も同時に実感する。
そう、今人間は戻ってきているんだ。
思い出される、服や鞄だけが落ちている地面の上に、穏やかに降り注ぐ雨……絶望的な光景。
8628一人で依頼を熟せるようになって久しい僕は、今日も危なげなく悪霊を退治して帰路についている。しかし駅から出ようとすると、外はバケツをひっくり返したかの様な土砂降りで、まだそんなに遅い時間でもないのに暗く視界も悪い。思わず独り言を発してしまうのも仕方ない悪天候。
その中を折りたたみ傘で果敢に挑んで行く人、ビニール傘を買って行く人、僕のように諦めて待つ人と様々な人間がいる渋谷。
丈夫そうな黒い傘をさして歩くスーツのサラリーマンには、ついあのマレビトを連想して密かに警戒してしまうが、今はもう人間が戻ってきている事も同時に実感する。
そう、今人間は戻ってきているんだ。
思い出される、服や鞄だけが落ちている地面の上に、穏やかに降り注ぐ雨……絶望的な光景。
ことざき
PAST以前にXに連投していた、暁人くんに対する自己解釈です。主に、暁人くんに対する自己解釈 ゲーム本編当日が2022年で母3回忌後だと、少なくとも母死亡時から約3か月は暁人君も未成年だし、妹は義務教育中。
暁人君が子どもとして助けを求めるには年齢が微妙で、しかし法的にも社会的にも無力。さらに、成人しても社会的な部分は自動的に解決せず低いまま。
新しいスタート云々の力強い台詞は、そうでもしないとボキリと折れるから。底無し沼に沈みかけていたのは暁人君も同じ。
でもそれを認めると、唯一の家族である妹との生活が破綻する。だから、とにかく頑張ろうとしていた。
(実際は最初から破綻していたから本編開始時のムービーがああだったわけだが)
二人には大人や専門家の助けが必要だった。
けれど、ゲーム本編から推測する母の死因や、暁人君が隙間の年齢にあること、暁人君が妹以外の身近な人の話を一切口にせず匂わせもしないことを考えるに、暁人君も妹も『自分たちは助けてもらえる存在だ』と思う(=人や社会を信用する)のが難しかったのだろうと。
868暁人君が子どもとして助けを求めるには年齢が微妙で、しかし法的にも社会的にも無力。さらに、成人しても社会的な部分は自動的に解決せず低いまま。
新しいスタート云々の力強い台詞は、そうでもしないとボキリと折れるから。底無し沼に沈みかけていたのは暁人君も同じ。
でもそれを認めると、唯一の家族である妹との生活が破綻する。だから、とにかく頑張ろうとしていた。
(実際は最初から破綻していたから本編開始時のムービーがああだったわけだが)
二人には大人や専門家の助けが必要だった。
けれど、ゲーム本編から推測する母の死因や、暁人君が隙間の年齢にあること、暁人君が妹以外の身近な人の話を一切口にせず匂わせもしないことを考えるに、暁人君も妹も『自分たちは助けてもらえる存在だ』と思う(=人や社会を信用する)のが難しかったのだろうと。