玉井 温
DONE桃綾になる前の漫画。カシコ軸。魔王綾と、ほっとけない桃と、特に深く考えてないモブ達。
🌸やら💎やら、あんなんただ速い球投れるだけのぱちもんじゃ!
ってセリフを見て、ずっと描きたいな〜と思っていた漫画。 5
kikhimeqmoq
DONE桃綾 2024/11/21群馬金煌で付き合っている桃綾。キスして手を繋いで走る話。高2の夏とかそのくらい。
星「電気をつけたら先生に見つかるんじゃない?怒られるよ、桃吾が」
「あ?お前も怒られろや」
「課題を教室に忘れたのは桃吾じゃん。俺はぁ、付き添いだし?優しいでしょ」
「先生なんかに見つからへんし、怒られへん」
「ホント?」
「知らん。それにしても、この時間の教室て、ほんまに暗いな」
なんとなく電気を点けるのが面倒で、暗い教室の中を進む。綾瀬川が脅してきたからではない。面倒だからだ、と桃吾は独り言のように繰り返した。夜の学校は消化器の赤いランプ以外に光るものがなく、窓からの明かりもない。大阪なら、外のビルや住宅やどこかしらが光っているものだが、ここは群馬だ。しかも、郊外とも言えない田舎の畑の真ん中で、窓の向こうはグラウンドと第二グラウンドと畑と田んぼが広がっている。夜はあかりのあの字もない。
2250「あ?お前も怒られろや」
「課題を教室に忘れたのは桃吾じゃん。俺はぁ、付き添いだし?優しいでしょ」
「先生なんかに見つからへんし、怒られへん」
「ホント?」
「知らん。それにしても、この時間の教室て、ほんまに暗いな」
なんとなく電気を点けるのが面倒で、暗い教室の中を進む。綾瀬川が脅してきたからではない。面倒だからだ、と桃吾は独り言のように繰り返した。夜の学校は消化器の赤いランプ以外に光るものがなく、窓からの明かりもない。大阪なら、外のビルや住宅やどこかしらが光っているものだが、ここは群馬だ。しかも、郊外とも言えない田舎の畑の真ん中で、窓の向こうはグラウンドと第二グラウンドと畑と田んぼが広がっている。夜はあかりのあの字もない。
kikhimeqmoq
DONE桃綾 2024/10/26tdodワンドロライ。お題使わせていただきました。
桃綾。「ハロウィン」「デニム」「栗」。
桃綾は付き合っていて、高校同校寮同室です。2年の文化祭。
部活対抗ハロウィン仮装リレー文化祭の目玉として、部活対抗ハロウィン仮装リレーがある。野球部からは俺が出ることになった。生徒会の用意したギンギラギンの箱から仮装テーマの札を引く。金色の紙に悪魔とカボチャのデコレーションがされた派手なカードを裏返す。悪魔か?ミイラか?ドラキュラか?期待してめくった札の裏にはたった一文字「栗」と書いてあった。
「栗!なんで栗なの?せめて桃にすればいいのに」
「地味ハロウィンらしい」
「地味っていうかトンチキじゃない?」
部屋で栗の話をすると、綾瀬川が仰け反るほどに大笑いした。うるせえ。笑いたいんは俺の方じゃ。
「なんで桃やねん?」
「桃栗三年柿八年っていうから、桃と栗って仲間じゃん。せっかく桃の名前なんだから、桃にしなよ。それか桃太郎」
1560「栗!なんで栗なの?せめて桃にすればいいのに」
「地味ハロウィンらしい」
「地味っていうかトンチキじゃない?」
部屋で栗の話をすると、綾瀬川が仰け反るほどに大笑いした。うるせえ。笑いたいんは俺の方じゃ。
「なんで桃やねん?」
「桃栗三年柿八年っていうから、桃と栗って仲間じゃん。せっかく桃の名前なんだから、桃にしなよ。それか桃太郎」
kikhimeqmoq
DONE桃綾。tdodワンドロライ。お題使わせていただきました。
桃綾。「ドーナツ」「公衆電話」「修学旅行」。
桃綾はつきあってなくて、高校同校別クラスです。修学旅行なので2年の秋とか。
爆発すんぞ修学旅行で泊まった宿に公衆電話があった。くすんだピンク色のダイヤル式電話だ。玄関棚の上に置いてあるそれが公衆電話だなんて、宿に着いた初めは全く気がつかなかった。
気がついたのは、綾瀬川がツレと一緒になって騒いでたからだ。あいつ、なんでそんな変なものに気がつくねん。初めて見るものにホイホイ気軽に近づくなや。爆発したらどないするねん。
俺は周りの奴と喋りながら、綾瀬川がピンクの電話を前にツレと何やら笑っているのを横目で見ていた。そうこうしているうちに綾瀬川は鞄から財布を取り出し、十円玉を摘まみだした。あいつ、使う気なんか?あほか?ほんまに爆発すんぞ?
しかし爆発したのは綾瀬川の手元ではなく、俺の鞄の方だった。
1626気がついたのは、綾瀬川がツレと一緒になって騒いでたからだ。あいつ、なんでそんな変なものに気がつくねん。初めて見るものにホイホイ気軽に近づくなや。爆発したらどないするねん。
俺は周りの奴と喋りながら、綾瀬川がピンクの電話を前にツレと何やら笑っているのを横目で見ていた。そうこうしているうちに綾瀬川は鞄から財布を取り出し、十円玉を摘まみだした。あいつ、使う気なんか?あほか?ほんまに爆発すんぞ?
しかし爆発したのは綾瀬川の手元ではなく、俺の鞄の方だった。
kikhimeqmoq
DONE桃綾。サインミ。桃綾は付き合っていない、というか、桃吾が気持ちに気づくネタ。
ギャル瀬川くんが出てくる。
白昼夢その日は三限が始まっても寝ることができず、定年間際の爺ちゃん先生が唱える地学の説明が頭の上を流れていくのを、ただぼんやりと感じていた。法事のお経みたいだ。昼前のこの時間に寝ておかないと、昼休みの練習が上手くいかんのやけどな。いつものように机に伏せ、おじいの低い声が意味の分からん単語を唱えているのを聞けば、すぐ眠れると思っていたのに。
伏せると自分の息が机に当たり、そこから湿気が顔周りに溜まった。暑苦しくうざったいのを我慢して寝ようとするが、眠れぬ夜の秒針がうるさいのと同じように、地学教師のだみ声が気になって仕方なかった。人間が喋っているのに何を言っているか分からないのも、いけ好かない。なんやねん。マントルの融解曲線て。下ネタか。
1723伏せると自分の息が机に当たり、そこから湿気が顔周りに溜まった。暑苦しくうざったいのを我慢して寝ようとするが、眠れぬ夜の秒針がうるさいのと同じように、地学教師のだみ声が気になって仕方なかった。人間が喋っているのに何を言っているか分からないのも、いけ好かない。なんやねん。マントルの融解曲線て。下ネタか。