もくもく
DOODLE三十分ドロ。事後。どうしようもない悪い男のこよを書きたくなったので衝動のままに書きました。いけず(紡紅) 不思議と目覚ましよりも先に起きたから、シャワーを浴びた。濡れた身体を洗い立てのタオルで拭いて白いシャツを羽織ると、柔軟剤の柔らかい香りが鼻を掠める。この家に自分以外の誰かが住んでいる、という痕跡の数々は未だに慣れない。
洗面台の鏡に映る自分は、自然と上がってしまう口角を必死に下ろそうとしていて、ひどい有様だった。これで名俳優とは。看板に傷をつけぬよう、気をつけないと。
それもこれも全部紡くんのせいだ。俺がこんな腑抜けになってしまったのは。それに、彼と過ごす時間増えるほど不安になる。
この幸せはまやかしで、俺はいつも夢を見ているんじゃないかって。
「だから跡、つけて欲しいのに」
傷一つない自分の鎖骨を指でなぞる。昨夜彼の唇や指先が撫で、吸い付き、愛されていた感覚を思い出すように。
1355洗面台の鏡に映る自分は、自然と上がってしまう口角を必死に下ろそうとしていて、ひどい有様だった。これで名俳優とは。看板に傷をつけぬよう、気をつけないと。
それもこれも全部紡くんのせいだ。俺がこんな腑抜けになってしまったのは。それに、彼と過ごす時間増えるほど不安になる。
この幸せはまやかしで、俺はいつも夢を見ているんじゃないかって。
「だから跡、つけて欲しいのに」
傷一つない自分の鎖骨を指でなぞる。昨夜彼の唇や指先が撫で、吸い付き、愛されていた感覚を思い出すように。