ShinoShinoi
DONE※猩羅ちゃんが好きな人間が書いた猩羅ちゃんと麗子さまのお話です。※単行本未収録分のネタバレを過分に含みます。
※幻です。
未定 昔の夢を見た。それはいつも通り安息を妨げる夢見の悪いもので、目を覚ますと夜衣が嫌な汗に濡れていた。
麗子にとってうまく眠れないのも嫌な夢に魘されるのもいつものことで、取り立てて感慨も湧かない。はっとして隣を見れば規則正しい寝息を立てる猩羅がいる。新妻を起こさずに済んだことにほっと息をついた。弱音を吐けぬ性質である麗子は、悪夢に遭っても無意識に声を出さぬよう堪えてしまうきらいがあった。
婚礼以降、麗子と猩羅は触れ合う機会が極端に少ないままだった。猩羅は自室に篭り切りで、何をしているのかも分からない。新しい環境という事もあったし、猩羅が英邸に馴れるまではと誰にともなく言い訳をし、「好きにさせる」という建前のもと麗子自身も積極的に関わりを持たなかった。しかしこうして共寝する習慣だけは続いていた。
6346麗子にとってうまく眠れないのも嫌な夢に魘されるのもいつものことで、取り立てて感慨も湧かない。はっとして隣を見れば規則正しい寝息を立てる猩羅がいる。新妻を起こさずに済んだことにほっと息をついた。弱音を吐けぬ性質である麗子は、悪夢に遭っても無意識に声を出さぬよう堪えてしまうきらいがあった。
婚礼以降、麗子と猩羅は触れ合う機会が極端に少ないままだった。猩羅は自室に篭り切りで、何をしているのかも分からない。新しい環境という事もあったし、猩羅が英邸に馴れるまではと誰にともなく言い訳をし、「好きにさせる」という建前のもと麗子自身も積極的に関わりを持たなかった。しかしこうして共寝する習慣だけは続いていた。