八(はち)
DONE #ワンドロライシテイ02モブ霊 思い出話をしている晩年の二人の話
晩年の師弟「……そういえば色々あったな」
「師匠、何かを思い出しました?」
適温になったお茶を啜っていた霊幻は懐かしそうに話し始めた。
「……ああ、あれはなんだっけか。ほら、お前が初めて相談所に来た時にさ」
「はい」
霊幻は時折、こうやって昔話をする。
相槌を打つ茂夫はそれが日頃の楽しみでもあった。
出会ってから数十年、霊幻と茂夫の師弟仲は健在だが、互いの歳も目に見えて老けていた。
一番に目につくのは、髪の毛で今ではすっかり白髪になってしまったが幸いにも毛根はしっかりとしている。
顔や首に手には歳相応による皺やシミが深く皮膚に馴染んでいた。
逆らえない老化により全盛期の頃の背丈から背も低くなり、それに倣って骨も縮んだ。
以前のように背筋を伸ばすにもすぐに全身が攣ってしまうために何事も無理はできなくなった。
2203「師匠、何かを思い出しました?」
適温になったお茶を啜っていた霊幻は懐かしそうに話し始めた。
「……ああ、あれはなんだっけか。ほら、お前が初めて相談所に来た時にさ」
「はい」
霊幻は時折、こうやって昔話をする。
相槌を打つ茂夫はそれが日頃の楽しみでもあった。
出会ってから数十年、霊幻と茂夫の師弟仲は健在だが、互いの歳も目に見えて老けていた。
一番に目につくのは、髪の毛で今ではすっかり白髪になってしまったが幸いにも毛根はしっかりとしている。
顔や首に手には歳相応による皺やシミが深く皮膚に馴染んでいた。
逆らえない老化により全盛期の頃の背丈から背も低くなり、それに倣って骨も縮んだ。
以前のように背筋を伸ばすにもすぐに全身が攣ってしまうために何事も無理はできなくなった。