spring10152
DONE八重ちゃんの過去の話黒いスケッチブックねぇ、おとーさん、おかーさん、みてみて。うさぎさんかいたの。
『あら上手ね』
『八重は絵のセンスがあるな』
きっかけはほんの些細な事だった。幼い子供ならば誰しもきっと絵を描く機会があることだろう。画用紙にクレヨンで拙い絵を描き、それを親に見せたがったことがあるだろう。
私は愛されていた。そんな拙い絵を持ってくる私を両親は優しい笑顔で迎え、温かい手が私の頭を撫でる。私はそれが大好きだった。だから絵を描くことが好きになった。そして私は毎日毎日飽きもせずずっと絵を描き続けていた。何年も、何年も。
ねぇ、お父さん。今日はね、お父さんのにがおえをかいたの。お父さんのためにかいたの。だからあげるね。
『いらないよ』
2897『あら上手ね』
『八重は絵のセンスがあるな』
きっかけはほんの些細な事だった。幼い子供ならば誰しもきっと絵を描く機会があることだろう。画用紙にクレヨンで拙い絵を描き、それを親に見せたがったことがあるだろう。
私は愛されていた。そんな拙い絵を持ってくる私を両親は優しい笑顔で迎え、温かい手が私の頭を撫でる。私はそれが大好きだった。だから絵を描くことが好きになった。そして私は毎日毎日飽きもせずずっと絵を描き続けていた。何年も、何年も。
ねぇ、お父さん。今日はね、お父さんのにがおえをかいたの。お父さんのためにかいたの。だからあげるね。
『いらないよ』