りゅうとう
MAIKING獣人おじさんと幼女ちゃんそれは……とある小さな街の
独りの獣人と
小さな独りぼっちの少女の物語…
カランカラン…
お店の鈴が鳴り
お店を切り盛りしている獣人が振り返る…
「いらっしゃいませ……おや?」
「こ、こんにちわ……」
おずおずと扉を両手で開き、一生懸命に入ってくる小さな少女
「珍しいですね、私のお店にこんな可愛らしいお客さんが来るなんて…」
「あ、あの…入ってもいい、ですか?」
「ええ、勿論」
パアアと少女の顔が明るくなる
それを見て獣人はクスクスと笑っていた
トテトテとレジ棚まできて、下からじっと獣人を見上げ
「あ、あの…おじさん」
「はい、なんでしょう?」
「あの…その…セレね、あの…お家分からなくて」
「…え?」
でもとても綺麗なお店だったから入ったのだと
少女は話した
しかし迷子という事で獣人は困ってしまっていた…
「困りましたね…セレさん?でしたか?」
「ううん、えっとね…セレーティナって言うけど、むずかしいからセレはセレって言ってる」
「ふふ、なるほど」
しかし名前が分かっても…
「ねぇ、おじさんのお名前は?」
「え、あぁこれは失礼…私はレニアと申します」
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