krt_v3
DONE百王/ハピダン時空。少し不調の百と、ちょっかいかけにきた王の、海辺での一幕。そういうバグが紛れ込む事もある、+でもあり×でもあるみたいな話。cut out 燦々と照りつける太陽。からりとした暑さは日本のジメジメとしたそれに比べればすこぶる快適だ。心地良い潮風が椰子の木を揺らし、適度に汗ばんだ髪も撫ぜていく。波が打ち付ける音がBGMになる、理想的な南国の風景。学生時代の思い出作りには最適の環境。
「――なのによー。何だってんだ、これは」
百田は喉元を押さえながら、内側からつっかえているものを吐き出すように溜息を零す。だがその程度では晴れてくれなかった。胸の辺りをジワジワと侵食し、時折ズキリと痛む感覚があった。
(プログラム世界の、バグか何かか……? どうしたもんか……)
百田の格好はいつもの制服だが、昼間の海辺を歩くには暑いので、上着はコテージに置いてきていた。シャツの袖を捲りながら防波堤の傍を散歩していた所で。
5488「――なのによー。何だってんだ、これは」
百田は喉元を押さえながら、内側からつっかえているものを吐き出すように溜息を零す。だがその程度では晴れてくれなかった。胸の辺りをジワジワと侵食し、時折ズキリと痛む感覚があった。
(プログラム世界の、バグか何かか……? どうしたもんか……)
百田の格好はいつもの制服だが、昼間の海辺を歩くには暑いので、上着はコテージに置いてきていた。シャツの袖を捲りながら防波堤の傍を散歩していた所で。