柊月んたまよしのり
DONEニート次男を巡って黒金魚次男と鬼書生次男がバトりますが、恋愛要素はありません。口調等、色々と特殊設定あります。
神ハ隠サズその日、赤塚育ちのとある六つ子が1人、松野カラ松は怪奇に見舞われた。
唐突に、前触れもなく。
「美味そうな稚児(ややこ)だ、取って食おうか」
そう宣うは人ならざるもの。
顔も身体も人間だが、やたらに長い墨色の裾をふわり靡かせ、水槽の中のように宙を泳ぐその姿は金魚のよう。
墨色のその者はすい、とカラ松に泳ぎ寄ると、背後から「だーれだ?」とするようにしなやかな手で彼の両の視界を塞ぎ
「籠めや 籠め。やはり食わずに飼うとしようか。」
いやに楽しげに謳う墨色金魚の妖は、カラ松を抱き上げようと身動きするが……
白銀の一閃。
鋭い光の筋が墨色金魚の両の腕を切り落とした。
眼前の姿に驚き、声も忘れて固まってしまったカラ松の肩をぐい、と引くと、さながら姫を守る騎士の如く自らの背に隠したるは和装の男。
3298唐突に、前触れもなく。
「美味そうな稚児(ややこ)だ、取って食おうか」
そう宣うは人ならざるもの。
顔も身体も人間だが、やたらに長い墨色の裾をふわり靡かせ、水槽の中のように宙を泳ぐその姿は金魚のよう。
墨色のその者はすい、とカラ松に泳ぎ寄ると、背後から「だーれだ?」とするようにしなやかな手で彼の両の視界を塞ぎ
「籠めや 籠め。やはり食わずに飼うとしようか。」
いやに楽しげに謳う墨色金魚の妖は、カラ松を抱き上げようと身動きするが……
白銀の一閃。
鋭い光の筋が墨色金魚の両の腕を切り落とした。
眼前の姿に驚き、声も忘れて固まってしまったカラ松の肩をぐい、と引くと、さながら姫を守る騎士の如く自らの背に隠したるは和装の男。