建物、部屋の描写など(小説から抜粋)【ルカくんの家】
・ヒーローとして与えられたルカの部屋は、彼らしさと生活感に溢れているのだが、ルカが一人で暮らしている借り物の部屋は驚くほどに物がない。生活するのに困ることはないが、どこか物足りなさを感じる部屋だった。しかし、寝室の雰囲気は他の部屋とは違ったものがある。掃き出しの窓の前に、一人暮らしのはずなのにダブルベッドが置いてあり、全身鏡の中にもう一つベッドが映っている。サイドテーブルの上に置かれたアロマディフューザーが甘い匂いを部屋全体に広げている。
【レグルスの楽園】
・そこにはおとぎ話にでも出てきそうな、城のような外観の建物があった。
・扉に鍵はかかっておらず、重そうな見た目に反してほんの少しの力で簡単に開いた。作り物の高級感を漂わせた建物内は、甘ったるい香りがしている。
1972