2021.03.02 拙作を読んでくださってありがとうございます! こちらはこぼれ話などを書いていくページです。
「匋依は世界が終わる夜にそれぞれの場所に留まる二人」っていうのを思いついたのがきっかけで書き始めたのですが、気付いたら割としっかり会ってたし、依織が匋平に電話をかけて会話の途中で匋平が家を飛び出してくるみたいな予定だったのを西門と匋平のくだりをしっかり書くためにカットしたりして、結構一番はじめの想定とは違う話になりました。今回色んなキャラ同士の空気感を描けたのが楽しかったな〜と思ってます。
○西門と匋平
〝ひざまずいて左手の甲に額をつける神林匋平〟と〝椅子に座ったまま屈んで額に口付ける西門直明〟、〝俺の修羅〟と〝私の夜叉〟のポジションとしてしっくりくるのはこうかなあと思って描写しました。たとえ最後の日だとしても匋平が西門のそばを離れることはないし、西門はそれを知ってるけど、大切な人がいるならその人のところに行ってほしいとも思ってる。でも寂し〜のが顔に出ちゃう。かわいいね……。
○リュウくんと四季
なんか……LOVE、すごかったですよね……。
しっきーのためならえんやこらで世界の理を曲げてみるリュウくんでした。タイトルはマルチエンドの中で今回リュウくんが行きついたのが四番目の「D」ルートだったというイメージです。ベストエンドです。両生還だし。
○cozmez
このお話の中で翌日起きた時に一番エー……ってなったのは那由汰です。仕方ないから生きます。珂波汰いるし。
世界終わりますとか言われてもこの二人は動じなさそうですよね。雷麺亭でちょっと贅沢するくらいはするのかな。書いてないんですけどたぶん昼間にアレンが会いに来て普通に追い払われてると思います
○紗月とアン
タイミングがなくて描写何も入れられなかったんですけど、ほっぺにチューくらいしてもらえたんじゃないでしょうか。アンはまあいいか……せっかくだし……みたいな感じでデートしてくれます、後日。
条件を満たした報酬としての〝愛〟しか知らないアンが100の好きをぶつけられたら結構グラッとくるんじゃないの? と思ってるので、紗月とアンは機会さえあればどうにかなるんじゃないかな……という期待があります。性格や考え方がちょっと……どうかなとも思うけど……。
○匋平と依織
〝寂しかった〟
私が受容しているパラドックスライブにおける翠石依織って、神林匋平のことを普通にず〜っと愛してるようにしか見えなくて、じゃあそういう依織が喉に引っかけてる〝ずっと言えなかったこと〟がもしもあるとしたら何だろう? って思った時に出てきたのが〝ただ、寂しかった〟でした。翠石の立場としても匋平との関係においても、とてもじゃないけど言えたものではないと思うし、ただずっと匋平を大切に思ったままでその喪失を抱えていたとしたら、その〝寂しさ〟は致命傷にもなり得ますよね。あと匋平これ言われるのめちゃくちゃしんどいと思う。マイナス感情があるならなんかアクションとりようもあるけど、あなたをずっと好きで/ただ寂しかったっていうのはどうしようもないので。
〝やり残したこと〟
って聞かれた時即家族の話が出てきちゃう、こういうところが依織だよなーと思ってます。明日死ぬのに自分のことを考えられない。だから匋平が〝依織〟を呼び覚ましてほしいみたいな気持ちがあります。本当に世界が終わるんだったら全部本音言える話にしてたと思うんですけど、今回は最後までそんなに本気にしてない依織でした。依織が別れ際に「好き」って言ったのは明日を信じてないからです。どうしても伝えたかった。反対に匋平が「愛してる」って言わなかったのは本気で明日に賭けていたからです。
あと書いてる時は匋平が「泣いてくれ」って言って言われたから泣いてみようとした依織がちょっとしてから「やり方がわからない」ってこぼして匋平の方が泣いちゃうみたいなくだりがあり、時間ないんだってば……と思って消しました またいつか……
〝夢を持つこと〟
こういう風に匋平をとらえることもできるよなっていう試みでした。夢を持ち希望を抱くことをあきらめず、折られても折られても立ち上がって人生を愛し続ける、そう在り続けた証明として全ての挫折と喪失があるから、過去をうしろ暗く感じることをしない神林匋平。「失いながら積み上げてきたものが誇り」と歌う男。こういう部分で「綺麗事ほざいてしくじりゃ意味がねえ」って歌う依織との住む世界や価値観の違いがはっきりしてて切なくもあり、違うからこそできるアプローチがあるんだよなというのもあり。今回は後者を書きました。
匋依の住む世界や価値観の違いが依織にとっての光になってほしいと思ってる、というか、私はなると思ってるんですよね。依織があきらめる時匋平はあきらめない、依織が手を離す時匋平は離さない。愚直で眩しい、依織のたった一人の男に、神林匋平だからなれると思っています。
○キーワードのリフレイン
リュウ・四季と匋依の「明日の約束をする」と、冒頭の匋平とラストの依織の「家に帰ると約束する」を反復させてます。あとまあこれは言うまでもないですが「全てが終わったら一緒になろうと約束した。」も。今回のキーワードかな、「約束」。
キーワードっつったら「喝采」も約束だったし「フェアリーテイル」でも約束してませんでしたか? はい 何だろうな 二人の間にリアルタイムで確実なものが言葉にされない愛くらいしかないので未来に期待をかけるしかないのかもしれませんね 逆を言えば言葉にされない愛が確実にあるならもう未来に期待するだけで良いんですよ
私が想定する匋依のあってほしい未来って「互いの立場や家庭を尊重し合いながら愛を与え合って歩む」みたいな感じで、匋依を書く時はそういう未来に踏み出す瞬間、その第一歩、みたいな話ばっかりになっちゃうんですけど、そろそろ二歩目以降も書きたいというか……エッチ書きたい……たま〜にしかできないお泊まりおデ〜トの夜みたいなお話書きたいです
お互いの人生を大切にしながらたった一人の存在として愛していってほしいんですよね。手放さず、譲らず。ただまあ……今忙しいんで二人とも……別に今すぐじゃなくて良いんです あっ今すぐでも良いです 一向に構わん
あんなに愛し合ってるんだからできるだろって思います 愛は必ず最後に勝つだろう そういうことにして生きていける(スピッツ)
あっタイトルの元ネタの曲あります! いい曲です!!
http://www.utamap.com/showkasi.phpsurl=A02665
そんな感じでした! これからも読んでいただけたら嬉しいです。
匋依の未来に笑顔あれ、みんなの未来に幸あれ!