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    kaguRa。

    @kaguRa11022091

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    kaguRa。

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    彼らの物語。 
    第零章「旅立つために」

    今回の主役:gr
    完璧妄想捏造。
    本人様方とは一切関係ないです。
    見る場合は自己責任でお願いします。
    文章中、避け抜けてます。

    ##我々だ
    ##wrwrd軍パロ

    夢を見たことがある。
     仲間とふざけ合って、笑い合って、ぶつかり合って、邪魔し合って、………内ゲバして。
    個性もバラバラ。価値観もバラバラ。協調性はないし、ほのぼのもしていられない。たまに裏切って裏切られてひっくり返し合ってぐちゃぐちゃになって離れていく。
    でもまた集う。その場所に。何があろうとも。
     ………そんな関係の集団。その輪の中にいる自分を、何度も夢に見た。未来想像だろうか?予知夢だろうか?それとも確定した未来を見ているのだろうか?それは私には分からない。ただ言えるのはひとつ。
     そんな未来を私は望んでいる。


     この世界は小さい。限りなく小さい。まるでこれだけで世界が完結しているかのように。
     私の住む街は一つの山と海に面している。中心部は五月蝿いほどに賑わい、夜を知らない。私はいつも、そう高くない山に登っては、街を展望できる所に立つ一本の木から街全体を眺めている。この木は私が産まれるかなり前、街ができる前からあったそうだ。樹齢はおおよそ140年。かなり大きい。この木は私の第2の父だ。
    私の家は代々この街を治めている将軍家。私の父は祖国の空軍省長であり、この街の領主。祖国は隣国と大変仲がよろしい()ようで、よく戯れ()をする。その度に父は国の首都中心部に引っ張り出される。そんな父だが、
    ……………私は父をそうと思っていない。
    人間的に尊敬はしている。だが、背中を追うには小さすぎる。そんな父は、将来私を後任にしたいそうだ。まあ、当家の長男坊となれば当然である。
    しかし、私は将来自分の国を作って世界中と仲良しこよし()したいと考えている。だから空軍省長なんぞに留まるつもりはない。この意を父に話したことはないが、決意は固い。将来が約束された、あらかじめ用意された椅子に腰掛けるつもりは毛頭ないのでね。
     「お前、アホか?」
    まるで爆弾筒が降ってきたみたいだった。突発的なその発言に、私は目を丸くした。
    「………ゑ?」
    「いやだから、アホか?て聞いとんのや」
    彼の名前はトントン。因みに私はグルッペンだ。幼い頃から肩を並べており、よく体術稽古の相手をしてもらっている。彼の父は学者で、この街にある大学の理事長をやっている。勿論彼もよく頭が切れる。そのくせ体術やそこらのを使いこなせるから、良きライバルでもある。
    「私のどこが阿保だ?」
    「頭」
    「そうかいい度胸だ。稽古するk「遠慮しときます」
    「何故被せるんd「嫌だから」
    いつもこんな調子である。
    「……………で?"何が"阿保なんだ?」
    「……あんた自覚ないん?」
    「?」
    「まじで自覚なしか………。あのな、グルさんのその話、夢物語も良いところやで。なんやねん、『この街出る』て」
    「言っていることが意味不明なんだが」
    「自分の国作るって話や!簡単な事やないで?!」
    「承知している」
    「っ…………。誰かに殺させるかもしれへんのや」
    「知っている」
    「自分の親に殺されるかもしれへんのやで?!」
    「分かっている」
    自身の怒号にケロッと返す私に、トントンは意気消沈し、顔を下ろした。
    「なんでそう………簡単に言うんや…」
    私はそっとトントンの顔を覗き込んだ。その顔に浮かんでいたのは、
     《焦り》
    「………何を焦っている」
    「焦るやろ………。"親友"が街出る言うてんやで?そんなん……寂しくて……しゃーないわ……………」
    深く溜息をついて、トントンに突き付けた。
    「幻滅したぞ。"同志"トン氏」
    「…え?」
    「私の友であるお前が寂しいだと?名家の名が聞いて呆れる」
    そう言った次の瞬間、地が揺れた。
    「うるさい!!!あんな家関係あらへん!!!!」
    「………は?」
    「あんな家、煩いだけやねん!毎日毎日『勉強しろ』『感情出すな』『笑顔出すな』でうんざりしてんのや!俺は俺や!!家は関係あらへん!!!」
    何故彼がここまで怒りをあらわにしているのかは分からない。ただ分かるのは、彼が心底家を嫌っていることだ。何故だ?彼は今まで家のことで愚痴のひとつも言わなかったというのに。何故今、彼の家に対する怒りが爆発している?
    ……後先考えず、というのは正にこのことだろう。ふと無頓着な考えが、言葉を紡いでいた。
    「…家が嫌なら出ればいい」
    「……は?」
    「私と共に来い。世界を見ようじゃないか」
    「…え?」
    「この世界は小さい。我々の羽を広げるには小さすぎるのだ。祖国を棄てることになるだろう。だが、我々がこれから成す事たちに比べれば小さなものだ。それに、『棄てる』わけではないしな」
    街を眺めながら言った。まるで街に向かって宣言するかのように。自分に言い聞かせるように。
    振り向くと、彼の顔は上がっており、希望に満ちた瞳をしていた。初めてこの大空の下に飛び込んだかのように。満ち満ちていた。
    「成人式翌日が旅の出発日だ。その日に向けて準備しようではないか。同志トントン」
    「なんや水臭いやんけ。そんな面白そうなこと、俺抜きでするつもりなん?」
    吃驚して後ろを見ると、そこにはもう一人の幼馴染が立っていた。トントンよりその歴史は古く長い、オスマンである。彼もまた、この窮屈な街から飛び出したらんと願う、"同志"である。
    「この街出るなら俺の知識と策がないと無理やろ。グルッペンの頭じゃ、すぐ潰れるんのが目に見えとるわ」
    「なんやと⁈」
    「とにかく、私 俺も混ぜてぇや。ね?」
    「ええやんか。オスマンも連れてったろ!な!グルさん!!ええやろ!?」
    「……無論だ。連れて行かないわけないだろう?」
    三人は肩を並べて立ち、街の方に向いた。お互いの顔を見合い、そして志高く、叫んだのだ。
    「俺達はきっと、大きくなる!!」
    「そして仲間集めて世界を敵にまわす!!」
    「いつだってこの世界の主役はーーー」


    『我々だ!!!!』

















    次回、第壱章 第一節「旅立ち」
    主役はgrpnさんです。
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    kaguRa。

    TRAINING彼らの物語。
    第壱章 第一節 
    「旅立ち」

    今回の主役:gr
    完璧妄想捏造。
    本人様方とは一切関係ないです。
    見る場合は自己責任でお願いします。
    文章中、避け抜けてます。
    少年は歩を進めた。夢を夢で終わらせないために。少年らの、やがて大きな一人の人間になる者たちの物語は、動き始めた。

     「旗を掲げよ!」


     さてどうしたものか。ああ豪語したは良いが、この街を出るにはいくつかの関門を潜らなければならない。さらにその関門は三つほどある。
    第一の関門は「資材」だ。父にも秘密にしているルートがあるが、果たしてその目を掻い潜れるだろうか……。調達するのは、武器に食料に衣服と………。時間は思ったよりかかりそうだ。第二の関門は「あいつら」だ。あの二人が家を出られるかも、私の夢を、未来を実現するために重要である。そして、最大の難関、最終関門は「父」だ。どうしたものか。時間は4年あまり。その間に説得-----
    ………いや。「説得」などというものは私の性に合わん。説得など手緩い。覚悟は十二分にできている。こうなれば実力行使といこうではないか。つまりは出し抜きだな。ふふ……………あっと驚く父の阿呆面が目に浮かぶようだ。
    待てよ…………よく考えてみたらたったこの三つか?なんだ、こうも深刻に考えなくて良かったな。お陰で家族で食事をしているというのにしかめっ面だ。怪しまれるでは 2528

    kaguRa。

    TRAINING彼らの物語。 
    第零章「旅立つために」

    今回の主役:gr
    完璧妄想捏造。
    本人様方とは一切関係ないです。
    見る場合は自己責任でお願いします。
    文章中、避け抜けてます。
    夢を見たことがある。
     仲間とふざけ合って、笑い合って、ぶつかり合って、邪魔し合って、………内ゲバして。
    個性もバラバラ。価値観もバラバラ。協調性はないし、ほのぼのもしていられない。たまに裏切って裏切られてひっくり返し合ってぐちゃぐちゃになって離れていく。
    でもまた集う。その場所に。何があろうとも。
     ………そんな関係の集団。その輪の中にいる自分を、何度も夢に見た。未来想像だろうか?予知夢だろうか?それとも確定した未来を見ているのだろうか?それは私には分からない。ただ言えるのはひとつ。
     そんな未来を私は望んでいる。


     この世界は小さい。限りなく小さい。まるでこれだけで世界が完結しているかのように。
     私の住む街は一つの山と海に面している。中心部は五月蝿いほどに賑わい、夜を知らない。私はいつも、そう高くない山に登っては、街を展望できる所に立つ一本の木から街全体を眺めている。この木は私が産まれるかなり前、街ができる前からあったそうだ。樹齢はおおよそ140年。かなり大きい。この木は私の第2の父だ。
    私の家は代々この街を治めている将軍家。私の父は祖国の空軍省長であり、この街の領主。祖国は 2436