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    ankounabeuktk

    @ankounabeuktk

    あんこうです。オル相を投げて行く場所

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    ankounabeuktk

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    すずこさんのツイートに触発された、
    夏のデートのワンシーン。

    私のニンジンちゃん【オル相】「このニンジンの甘酸っぱいやつ美味いですね」
     白い皿を持ち上げ、相澤くんは細切りのニンジンをぱくぱくと何度も口に運んでいる。傍らにはよく冷えたグラスのビールが置かれていて、咀嚼と嚥下のコンボはとどまるところを知らない。
     あまりの暑さに散歩の途中で日陰を求めて立ち寄ったこじんまりとした南国風レストランは半分ほどの席が埋まっていた。大きな窓に面した眺めの良い席を案内される途中、相澤くんの視線が他のテーブルのグラスに注がれているのを見かけて、苦笑しながら飲んでいいよとメニューブックを差し出せば、いえ、などと言いながら最後の最後にビールひとつ、と我慢できなかった様子で注文する様子が本当に可愛かった。
     エアコンの効いた店内だけれど、茹だるような暑さの中を歩いて来た私達にはまだ涼しさが足りない。私は烏龍茶を、相澤くんはビールを清涼剤として、他のお客さんの邪魔にならないよう軽くグラスを合わせ水分補給に勤しんだ。
     テーブルの上に置かれた相澤くんのスマートフォンが通知に震えている。表情と返信を打つ指先の速度で事件の類ではないと判断する。
     数回のやり取りの後、彼にしては珍しくテーブルの上を写真に撮った。何を食べているか記録する趣味はないはずだったけれど、垣間見えた画面にアップされていたからおそらく相手に送ったのだということがわかる。
     彼がそんな気安い対応をする関係の人を私はそんなには知らない。
    「マイクくんかい?」
    「はい。飲みの誘いを受けたので断りました」
    「おや。行ってくれば良いじゃないか」
    「酒は今飲んでます。キャロットラペも美味いんで」
     さっきまでニンジンの甘酸っぱいやつ、と言っていた料理にちゃんとした名前が当てがわれているのを不思議に思いながら、ビールグラスの底を天井に向けて傾けて一気に喉を潤す豪快な仕草を微笑ましく眺めた。
     たん、とテーブルに空のグラスが置かれる。
    「てか、今あんたとデートしてんのに他の男と飲みに行けとか言います?普通」
     面白くなさそうに私を睨め付ける視線。
     少しだけ赤らんだ頬は酒のせいにしてもいい。
     私は心から反省の意思を示すため両手を上げ、誠意を込めて謝罪を述べた。
    「心が広い彼氏の擬態をしたことを申し訳なく思う」
    「詫びに俊典さんのキャロットラペください」
    「こんなものでいいのならいくらでも」
    「すみません、ビールお代わり」
    「君が飲み潰れても抱いて帰るよ」
    「夜の居酒屋ならともかく昼のレストランでンな真似しませんよ」
     早速運ばれて来たお代わりのビールに口をつけながら相澤くんは新しい通知に視線を落とす。
    「彼氏に宜しく、だそうです」
    「うん、私が宜しくされよう。何をすればいいかな」
    「今度家でこれ作ってください」
     随分と気に入ったらしい鮮やかなオレンジを啄む彼の唇の味を後から確かめたくなった。
     敏感な彼が私の視線に何を感じ取ったのかは知らない。ただ、落ち着かない視線がテーブルの上を彷徨って、食べてある程度涼んだら帰りましょうと告げてくれたから、言葉にせずとも伝わったものがあるのだと信じて私は満足して頷いた。
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    ankounabeuktk

    DONEお肉さんとやっさんさんのピストロパロの感想文です。
    慣例打破【オル相ピストロパロ】 人の口ん中を散々に舐め回した舌がゆっくりと引き抜かれる。その海のような色をした目は俺を見ているようでいて、きっと自分の世界に入っている。
     テイスティングとはよく言ったもんだ。この人は俺にディープなキスをしてるつもりはないんだろう。俺の口の中に残ってるワインの風味を納得がいくまで探っているだけだ。
     酔った勢いで唇を触れ合わせて伝えた方法は向上心の塊のような人のお眼鏡に適ったらしい。再び求められれば断る理由はどこにもなかった。濡れた唇を重ねて微かに残る香りを味わうだけだったのに、最初に舌を差し込んだのは向こうからだった。
     あの時は求めていた手応えが得られなかったのか難しい顔をして眉が寄せられていたから、風味がわかりにくかったのだなと思った。入って来た舌は上右頬の内側と歯の間からゆっくりと左端まで動いた後、そのまま下に移って反対へ戻って行く。その後、気を散らすまいと身動きを止めた俺の上下の歯の間から奥へ滑り込んで来る。真ん中に平たく寝転んでいる俺の舌を一周、猫の挨拶みたいにさらりと流して舌は離れた。
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