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    秋月蓮華

    @akirenge

    物書きの何かを置きたいなと想う

    当初はR-18の練習を置いてくつもりだったが
    置いていたこともあるが今はログ置き場である
    置いてない奴があったら単に忘れているだけ

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    秋月蓮華

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    茂島の今年の年末年始の話
    この二人は図書館待機になりました

    年末年始は二人で十二月二十八日は帝国図書館の年内最後の開館日だ。明日から年末年始休暇に入る。年明けの一月三日まで休みだ。
    「……たいそい。たいそすぎる」
    「島田君」
    島田清次郎は自室のベッドで横になっていた。熱を出して一日寝込んでいたのだ。斎藤茂吉が来る。
    「熱によって当番に出られないとは」
    「変わってもらった」
    「アンタは……? 正岡一門と出かけるんだろう」
    一門としているが自由律俳句の二人もいき、茂吉も行くはずだ。清次郎は今年は年末年始は図書館で過ごすことにした。
    「私はキャンセルしておいたよ。島田君が心配だったからね」
    「……いいのか?」
    「構わないさ。師匠もそうしろと言ってくれたし、君の風邪は人命救助で引いたものだ」
    昨日の夕方、清次郎は『くま』に頼まれて買出しに出かけた。自分の欲しいものを買ったりラヴクラフトがジェラートの予約を頼んできたのでそれもやることにした。
    用事を済ませて帰路につき、用水路の側を通っていたらやや離れたところを歩いていた親子連れの子供の方がふらりと用水路に落ちそうになり、
    母親が支えようとしたらつられて落ちたのだ。清次郎は慌てて救助に入ったが、冬の水は冷たく、一気に体温を奪われた。
    そんな時にラヴクラフトが突然現れて救助してくれたのだ。そこから病院に行ったりしていた。
    親子は助かったものの真冬の用水路につかった清次郎は風邪を引き熱を出したのだ。
    「――アンタは馬鹿だな」
    「馬鹿でいい」
    せっかくの旅行に行かず、茂吉は清次郎についていてくれる。馬鹿だと清次郎は顔を背けたが、照れていた。
    「年末年始だぞ」
    「図書館で過ごす年末年始もいいものだ」
    おととしも、去年も一緒に過ごした。今年も一緒に過ごす。
    茂吉はそっと清次郎に触れる。清次郎はそのままでいた。
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