終、太陽と炎が合わさる所例え、愛した人が亡くなったとしても時は止まらない。
変わらず太陽が昇り、朝を告げる。
ぽかりと心に開いた穴の部分を、陽の光で埋めてくれるのだ。
「母さん俺、遊びに行ってくる」
「その前に食べた物を片付けなさい」
「もうやった」
息子は帰ってきた。
今も我々はあの長屋で暮らしている。
ただ、少し変わった。
息子は勉学に励むようになった。
変わらず喧嘩や山や川で遊んでいるが、その中に学びの時間が出来たのだ。
どうも、千寿郎様の所で教えてもらったのが殊の外楽しかったらしい。
それと、週に2、3回は煉獄家に遊びに行くようになった。
時々、泊まりにまで行っている。
「爺さんがさ、厳しいんだよ。普通、孫には優しくしない」
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